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創業支援相談員ブログ

神戸で起業支援をおこなっている「SOHOプラザ」のブログです。 起業に役立つ情報、日々の更新情報を発信いたします。

2009年8月27日

備えあれば憂いなし(2)

こんにちは、創業支援相談員の加山晴猛です。

ここ数日はめっきりと涼しくなり、日中もずいぶん過ごしやすくなりました。このような季節の変わり目は夏の疲れが出て体調を崩しやすくなりますので、体調管理にはくれぐれもご注意ください。

さて、前回のブログではリスクマネジメントの基本的な手法をご紹介しました。また、企業における危機管理手法として、BCP(Business Continuity Plan:緊急時企業存続計画又は事業継続計画)という方法があることをご紹介しました。

今回は、企業の危機管理手法であるBCPについてもう少し詳しくご紹介します。

企業が直面している経営課題には、受注確保や事業継承などの平時の企業存続のための様々な活動に関する課題があることはもちろんですが、最近の地震や水害、新型インフルエンザ流行などの報道もあるように、自然災害のような不測事態に遭遇した場合の企業存続も重要な課題のひとつです。このような、緊急事態への備えとしてBCPがあります。

BCPとは、「企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能にするために、平時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画」のことです。つまり、BCPは、緊急時に限られた経営資源で会社が生き抜いていくための計画であり、その前提は従業員の生命と会社の財産を守ることです。差し迫った危機として新型インフルエンザの流行が懸念される昨今、従業員の欠勤や商業活動の制限・停滞による事業活動能力の低下や売上高の減少に対して事前に準備しておくことが重要であり、そのための「備え」を検討することがBCPです。

例えば、日頃から新型インフルエンザについての正しい知識・情報の収集に努め、感染が疑われる従業員が出た場合の従業員の行動指針や運営計画(従業員に感染が疑われる症状が出たときの対処・報告手順、感染の拡大を防ぐための社内での対処法、欠勤による仕事の停滞を防ぐための日常的な仕事の進捗管理、運営体制の整備等)を策定し、従業員に周知徹底しておくことです。また、売上低下等による資金繰りの悪化に備えて、緊急時に投入できる自己資金(手持ち資金、支払われる保険金、処分可能な資産)を把握しておくことや、政府系金融機関による緊急時向けの融資制度を把握しておくことも重要です。

BCPを検討することは、企業戦略の見直しや調達先の選定、資金繰りの見直し、競争相手との差別化、取引先との連携強化などに役立ち、事業承継などの平時の経営課題の検討と共通する部分も多く、これらと合わせて検討することも有効です。

この機会に会社での危機管理体制の整備状況を確認・把握し、来るべき新型インフルエンザ流行や、いつ発生するか予測することができない自然災害等の緊急事態に向けたBCP策定に取り組んでみてはいかがでしょうか。

2009年8月20日

備えあれば憂いなし

こんにちは、創業支援相談員の加山晴猛です。

さて、巷では第45回衆議院議員総選挙が公示され何かと騒がしいですが、それよりも気になるニュースは季節外れの新型インフルエンザの大流行ではないでしょうか。特に阪神間にお住まいの多くの方々は、この5~6月に発生した新型インフルエンザ騒動が仕事や生活に甚大な影響を及ぼしたことは記憶に新しいことと思います。

近い将来にその脅威が再来する気配が濃厚になる中、我々が今すべきことは「どのような災害・不測事態が発生しても今の生活や仕事を維持しつつ、その影響をできる限り小さくするための対策」を常日頃から準備しておくことではないでしょうか。

今回は、そのようなリスクへの対応策を考えるための基本技術として「リスクマ・ネジメント」の手法をご紹介します。

リスク・マネジメントの処理技術は、大きくは「リスク・コントロール」「リスク・ファイナンシング」の2つの方法に分けられます。

「リスク・コントロール」とは、損失の発生頻度(確立)や深刻度(規模)を軽減させたり、リスクそのものを変えることをいい、その技術には以下のような5つの管理技術があります。

①回避:損失の発生確率をゼロにし、リスクの原因そのものをなくす手法
    (例:自動車事故リスク回避のために自動車に乗らない、インフルエンザ感染回避のために外出しない)
②損失制御:損失の発生頻度や深刻度を軽減する手法
    (例:損害発生頻度軽減のための防災訓練実施、インフルエンザ感染予防のマスク着用やうがい・手洗いの励行)
③結合:リスク管理対象数を増やすことでリスクの予知能力を高める方法
    (例:運送会社が保有車両を増やして不確実性を低減。 この手法が保険会社の基本的運営技術。)
④分離:リスク管理の対象を細分化し、損失の影響を軽減する手法
    (例:投資運用での分散投資(ポートフォリオによるリスク低減)、災害に備えて工場を分散配置)
⑤移転(リスク・コントロール型):
  1) 第三者に責任を転嫁する手法
    (例:商品配送を運送業者に委託したり外注化する。所有するビルを売却して火災リスクを移転する。)
  2) 法律や契約から発生する責任を免除または制限する条項によりリスクを移転する手法
    (例:建物の売買契約の瑕疵担保契約、製造物責任(PL法)対応の製品取扱注意書・説明書作成)

「リスク・ファイナンシング」とは、リスクそのものは変えずに、リスクによってもたらされる経済的損失を軽減することをいい、その技術には以下のような2つの管理技術があります。

①保有:財務的影響を自分で負担する方法
    (例:貯金、自己保険(一個人・企業が損害を事前に予測して内部に準備金を積み立てること))
②移転(転嫁):財務的影響を他者に負担させる方法
    (生命保険、損害保険などの各種保険・共済に加入)
注)実際には保有と移転を組み合わせて利用することが多く、その両技術併用手法を「混合型」と分類することもある。

「天災は忘れたころにやってくる」、「不確実性の時代」といわれるように、何人も将来発生するリスクを完全に回避することは不可能です。だから、個人でも企業でも日ごろからさまざまのリスクを想定して準備しておくことが、個人の生活や企業運営を維持・継続するうえで大切になるのです。

皆様も、これを機に個人の生活・仕事(企業運営)を維持・継続するため、自分の「リスク・マネジメント」を検証してみてはいかがでしょうか。

なお、企業においては、不測事態発生時の対応策を事前に策定することで事業継続上のリスクを管理する考え方として、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)という考え方(手法)があります。中小企業庁は同計画作成を普及・促進するための様々な施策を実施しています。興味のある方は、以下の中小企業庁ホームページにアクセスしてみてください。

中小企業BCP策定運用指針:http://www.chusho.meti.go.jp/bcp/index.html

 

 

 

2009年8月18日

サービスしやすいしくみをつくる

こんにちは。創業支援相談員の箕作千佐子(きさくちさこ)です。
お盆休みも終わりましたが、皆さまいかがお過ごしでしたでしょうか。

私は、家族で小豆島に二泊の旅行に行ってきました。
二泊連続では予約がとれず、一泊目は少し古い旅館、二泊目はリゾートホテルでした。
私の家族は夫と一年生の双子に、年少の子の5人。宿泊施設では、幼児は「食事・布団なし」という選択肢が選べることが多く、布団も食事も4人分もあれば余るほどなので、今回もそうしました。ですので、食事がついているのは大人2人と子ども2人という計算です。
もちろん宿泊施設には、幼児含め、5人が行くことは連絡済みです。

一泊目の旅館。着くなり、「お子さまがいらっしゃるので広めのお部屋にしておきました」と有難い言葉。さらに、子どもがいるから、とわざわざ冷たいお茶をポットにいっぱい入れて持ってきてくださったりと、スタッフの方のサービスは気遣いが行き届いており、有難いものでした。

ところが、夕食時、食事の用意されている大広間に行くと、席が4つしかありません。椅子と、取り皿を持ってきてくださいましたが、その間、「ぼくのは?」と息子はしょんぼり。私の隣に下の子を座らせるため、上の子の料理を移動させたりと、バタバタしてしまいました。
テーブルには席札があり、「箕作様 大人2名、小人2名」とわざわざ手書きで書いてあります。食事担当の方は、これを見て用意するのでしょう。
まぁしょうがないか、と思っていたら、翌朝の食事のときもまったく同じでした。慌てて食器などを用意していただくのも申し訳なく思いつつも、いい旅館なのにもったいないなとも思いました。

一方、翌日泊まったリゾートホテルでは、リゾートシーズンで、明らかにトレーニングの足りないアルバイトさんが多数。
しかし夕食時は、きちんと下の子のために子ども用椅子と取り皿が用意されており、しかもその席は、ちゃんと大人の席の隣でした。

この違いは、しくみの違いだと思います。
スタッフの品質は明らかに前者の旅館の方が高いのです。
必ずしも高価なシステムを入れなくてもいいのです。この場合なら、ただ席札に、「大人○名、小人○名、幼児○名、乳児○名」などと、食事なしの子の人数も書き込むようにすればいいだけだと思います。幼児がいる場合は、席と食器を用意する、など簡単なマニュアルを作ればいい話。


こういうことを考えるのが、マネージャーの仕事です。
お客様の満足も高まり、スタッフもバタバタしなくてよくなります。

「サービスのマニュアル化」は、硬直化を招き、心のこもったものになりにくいと言われることもありますが、それ以前の問題もあることも多いのです。
経営者やマネージャーの方は、このような問題が起きていないかよくチェックするとともに、現場の方からも問題的や改善提案が起こってくるしくみや風土を作っていくことも検討してみましょう。

2009年8月13日

エレベーター・トークを身につけよう

こんにちは、創業支援相談員の加山晴猛です。

今はお盆の真っ最中で、帰省をしている方、ゆっくり休養をとって英気を養っていらっしゃる方など、様々なお盆を過ごされていることと思います。ここのところ、豪雨や地震による災害、季節はずれのインフルエンザの流行、天候不順による野菜類の高騰など、あまりいいニュースが聞こえてきませんが、この期間に日頃の疲れ癒し、お盆明け以降の秋の陣に向けて、心身共に十分にリフレッシュしてください。

さて、皆様は、「エレベーター・トーク」という言葉をきいたことがあるでしょうか?

いくらすばらしい商品やサービスを開発し、すばらしい事業計画を作成しても、その製品やサービスが期待通りに売れて、収益が得られないことには事業としては成立しません。つまり、起業・創業を目指している方はもちろんですが、会社員としてお勤めの方でも、自社の製品やサービス・自分のビジネスプランを、見込み客や上司、投資家にいかに効果的に伝えるかが非常に重要になるのです。

いくらすばらしい事業計画やマーケティング戦略を立案しても、それを相手に伝えることができなければ、そのプランはただの「絵に描いた餅」になってしまいます。特に、BtoBビジネス(法人向けビジネス)では、顧客の心理的効果による衝動買いは期待できませんので、製品やサービスの機能・品質、導入効果をいかに効率的・効果的に顧客に伝えるかが、ビジネスを成功に導く重要な要素になります。

一方、ビジネスの世界では、責任ある立場にあり有能な人ほど忙しいものです。そのような人たちに自分のビジネスプランを聞いてもらうためには、いかに短時間でその人の興味を引くような効果的な「つかみ」トークができるかが重要になります。たとえ、十分に時間を確保したプレゼンテーションの場であっても、「つかみ」に失敗すれば、聞き手はそれ以降のプレゼンテーションに対する興味を失ってしまい、次のステップに進む機会も失ってしまいます。

そのための「つかみ」トークのスキルが「エレベーター・トーク」です。エレベーターに乗っている程度の短い時間(1分程度)で言いたいことの要旨をわかりやすく伝える、ショート・プレゼンテーション技術のことです。れは、シリコンバレーの起業家が、投資家と同じエレベーターに偶然乗り合わせたフリをして、そのエレベーターが目的階につくまでの短時間にプレゼンテーションをしてしまうというところに由来した言葉です。

エレベータートークのポイントは、「短い時間で、端的にメリットを説明し、興味を持たせる」ことです。そして、その次のステップとして、本格的なプレゼンテーションの機会を得ることです。そのためには、聞き手にプレゼンテーションの内容(事業概要)についてのイメージや興味をかき立て、その結果や成果に期待感を抱かせることが重要になります。

この技術は、日頃の準備と訓練なくしては習得することができません。

起業・創業を計画されている人はもちろんのこと、会社勤めの方も、是非、自社の取り扱い製品やサービス、ビジネスプラン、業務改善提案等を3分程度にまとめて話す訓練を、日頃から繰り返し練習しておくことをおすすめします。

 

 

2009年8月 4日

「準備塾」盛り上がりました

seminar-kigyojyunbi.JPG

こんにちは。創業支援相談員の箕作千佐子(きさくちさこ)です。
ようやく梅雨明けしましたね。豪雨による被害のニュースを聞くと、雨すら怖い時代となってしまった気がします。

さて、「いつかは起業したい人のための準備塾」の最終回であった8月1日も、朝は豪雨でした。
私自身、「無事たどり着けるかな?」と不安に思うくらいの雨だったのに、有難いことにほとんどの方が出席くださいました。

準備塾、第3回、第4回では、ビジネスアイデアを広げて、そのうち1つに絞り、コンセプトに仕上げる、という作業を行いました。受講生の方は、すでにビジネスアイデアをお持ちの方もいる一方、まったくゼロから、という方もおられました。
これはこのセミナーのコンセプト通りで想定内ではあるのですが、正直、全員にうまくまとめていただけるかについては、少し不安にも思っておりました。

しかし、皆さん、熱心にワークやグループ討議に取り組み、最後にはそれぞれのビジネスのコンセプトを発表していただくことができました。
まだまだ創業のさわりの部分なので、それぞれ課題はあるものの、少なくとも、こうやってビジネスアイデアを考えていけばいいのだな、ということは大体お分かりいただけたかなと思います。
また、後半はグループ討議の時間を思い切ってたくさんとってみたところ、大変盛り上がり、楽しく有意義に過ごしていただけたようです。こういった場所で出会った仲間は、貴重な宝になるとも聞きます。

アンケートでも、4回シリーズ通して好意的な感想をいただきました。
ありがとうございます。でも、きっとご不満な点もあったかと思いますので、もしよかったら受講生の方は詳しいご感想をお寄せくださいね。

 

ところでお申込みも多く、ご好評いただいたということで、ほぼ同じセミナーを新長田のシューズプラザでも行います。

「いつかは起業したい人のための準備塾/シューズプラザ」

8月29日(土)
9月5日(土)
9月12日(土)
各回 10:30~13:00

今回は2.5時間×3回と、少し時間は圧縮されていますが、密度を濃くして同じ成果を上げられるよう頑張ります。
ご興味のある方はぜひお申込みください。お待ちしています。

神戸市の起業家支援施設 - SOHOプラザ起業家支援ブログ

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神戸で起業支援をおこなっている「SOHOプラザ」のブログです。 起業に役立つ情報、日々の更新情報を発信いたします。

2009年8月27日

備えあれば憂いなし(2)

こんにちは、創業支援相談員の加山晴猛です。

ここ数日はめっきりと涼しくなり、日中もずいぶん過ごしやすくなりました。このような季節の変わり目は夏の疲れが出て体調を崩しやすくなりますので、体調管理にはくれぐれもご注意ください。

さて、前回のブログではリスクマネジメントの基本的な手法をご紹介しました。また、企業における危機管理手法として、BCP(Business Continuity Plan:緊急時企業存続計画又は事業継続計画)という方法があることをご紹介しました。

今回は、企業の危機管理手法であるBCPについてもう少し詳しくご紹介します。

企業が直面している経営課題には、受注確保や事業継承などの平時の企業存続のための様々な活動に関する課題があることはもちろんですが、最近の地震や水害、新型インフルエンザ流行などの報道もあるように、自然災害のような不測事態に遭遇した場合の企業存続も重要な課題のひとつです。このような、緊急事態への備えとしてBCPがあります。

BCPとは、「企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能にするために、平時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画」のことです。つまり、BCPは、緊急時に限られた経営資源で会社が生き抜いていくための計画であり、その前提は従業員の生命と会社の財産を守ることです。差し迫った危機として新型インフルエンザの流行が懸念される昨今、従業員の欠勤や商業活動の制限・停滞による事業活動能力の低下や売上高の減少に対して事前に準備しておくことが重要であり、そのための「備え」を検討することがBCPです。

例えば、日頃から新型インフルエンザについての正しい知識・情報の収集に努め、感染が疑われる従業員が出た場合の従業員の行動指針や運営計画(従業員に感染が疑われる症状が出たときの対処・報告手順、感染の拡大を防ぐための社内での対処法、欠勤による仕事の停滞を防ぐための日常的な仕事の進捗管理、運営体制の整備等)を策定し、従業員に周知徹底しておくことです。また、売上低下等による資金繰りの悪化に備えて、緊急時に投入できる自己資金(手持ち資金、支払われる保険金、処分可能な資産)を把握しておくことや、政府系金融機関による緊急時向けの融資制度を把握しておくことも重要です。

BCPを検討することは、企業戦略の見直しや調達先の選定、資金繰りの見直し、競争相手との差別化、取引先との連携強化などに役立ち、事業承継などの平時の経営課題の検討と共通する部分も多く、これらと合わせて検討することも有効です。

この機会に会社での危機管理体制の整備状況を確認・把握し、来るべき新型インフルエンザ流行や、いつ発生するか予測することができない自然災害等の緊急事態に向けたBCP策定に取り組んでみてはいかがでしょうか。

2009年8月20日

備えあれば憂いなし

こんにちは、創業支援相談員の加山晴猛です。

さて、巷では第45回衆議院議員総選挙が公示され何かと騒がしいですが、それよりも気になるニュースは季節外れの新型インフルエンザの大流行ではないでしょうか。特に阪神間にお住まいの多くの方々は、この5~6月に発生した新型インフルエンザ騒動が仕事や生活に甚大な影響を及ぼしたことは記憶に新しいことと思います。

近い将来にその脅威が再来する気配が濃厚になる中、我々が今すべきことは「どのような災害・不測事態が発生しても今の生活や仕事を維持しつつ、その影響をできる限り小さくするための対策」を常日頃から準備しておくことではないでしょうか。

今回は、そのようなリスクへの対応策を考えるための基本技術として「リスクマ・ネジメント」の手法をご紹介します。

リスク・マネジメントの処理技術は、大きくは「リスク・コントロール」「リスク・ファイナンシング」の2つの方法に分けられます。

「リスク・コントロール」とは、損失の発生頻度(確立)や深刻度(規模)を軽減させたり、リスクそのものを変えることをいい、その技術には以下のような5つの管理技術があります。

①回避:損失の発生確率をゼロにし、リスクの原因そのものをなくす手法
    (例:自動車事故リスク回避のために自動車に乗らない、インフルエンザ感染回避のために外出しない)
②損失制御:損失の発生頻度や深刻度を軽減する手法
    (例:損害発生頻度軽減のための防災訓練実施、インフルエンザ感染予防のマスク着用やうがい・手洗いの励行)
③結合:リスク管理対象数を増やすことでリスクの予知能力を高める方法
    (例:運送会社が保有車両を増やして不確実性を低減。 この手法が保険会社の基本的運営技術。)
④分離:リスク管理の対象を細分化し、損失の影響を軽減する手法
    (例:投資運用での分散投資(ポートフォリオによるリスク低減)、災害に備えて工場を分散配置)
⑤移転(リスク・コントロール型):
  1) 第三者に責任を転嫁する手法
    (例:商品配送を運送業者に委託したり外注化する。所有するビルを売却して火災リスクを移転する。)
  2) 法律や契約から発生する責任を免除または制限する条項によりリスクを移転する手法
    (例:建物の売買契約の瑕疵担保契約、製造物責任(PL法)対応の製品取扱注意書・説明書作成)

「リスク・ファイナンシング」とは、リスクそのものは変えずに、リスクによってもたらされる経済的損失を軽減することをいい、その技術には以下のような2つの管理技術があります。

①保有:財務的影響を自分で負担する方法
    (例:貯金、自己保険(一個人・企業が損害を事前に予測して内部に準備金を積み立てること))
②移転(転嫁):財務的影響を他者に負担させる方法
    (生命保険、損害保険などの各種保険・共済に加入)
注)実際には保有と移転を組み合わせて利用することが多く、その両技術併用手法を「混合型」と分類することもある。

「天災は忘れたころにやってくる」、「不確実性の時代」といわれるように、何人も将来発生するリスクを完全に回避することは不可能です。だから、個人でも企業でも日ごろからさまざまのリスクを想定して準備しておくことが、個人の生活や企業運営を維持・継続するうえで大切になるのです。

皆様も、これを機に個人の生活・仕事(企業運営)を維持・継続するため、自分の「リスク・マネジメント」を検証してみてはいかがでしょうか。

なお、企業においては、不測事態発生時の対応策を事前に策定することで事業継続上のリスクを管理する考え方として、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)という考え方(手法)があります。中小企業庁は同計画作成を普及・促進するための様々な施策を実施しています。興味のある方は、以下の中小企業庁ホームページにアクセスしてみてください。

中小企業BCP策定運用指針:http://www.chusho.meti.go.jp/bcp/index.html

 

 

 

2009年8月18日

サービスしやすいしくみをつくる

こんにちは。創業支援相談員の箕作千佐子(きさくちさこ)です。
お盆休みも終わりましたが、皆さまいかがお過ごしでしたでしょうか。

私は、家族で小豆島に二泊の旅行に行ってきました。
二泊連続では予約がとれず、一泊目は少し古い旅館、二泊目はリゾートホテルでした。
私の家族は夫と一年生の双子に、年少の子の5人。宿泊施設では、幼児は「食事・布団なし」という選択肢が選べることが多く、布団も食事も4人分もあれば余るほどなので、今回もそうしました。ですので、食事がついているのは大人2人と子ども2人という計算です。
もちろん宿泊施設には、幼児含め、5人が行くことは連絡済みです。

一泊目の旅館。着くなり、「お子さまがいらっしゃるので広めのお部屋にしておきました」と有難い言葉。さらに、子どもがいるから、とわざわざ冷たいお茶をポットにいっぱい入れて持ってきてくださったりと、スタッフの方のサービスは気遣いが行き届いており、有難いものでした。

ところが、夕食時、食事の用意されている大広間に行くと、席が4つしかありません。椅子と、取り皿を持ってきてくださいましたが、その間、「ぼくのは?」と息子はしょんぼり。私の隣に下の子を座らせるため、上の子の料理を移動させたりと、バタバタしてしまいました。
テーブルには席札があり、「箕作様 大人2名、小人2名」とわざわざ手書きで書いてあります。食事担当の方は、これを見て用意するのでしょう。
まぁしょうがないか、と思っていたら、翌朝の食事のときもまったく同じでした。慌てて食器などを用意していただくのも申し訳なく思いつつも、いい旅館なのにもったいないなとも思いました。

一方、翌日泊まったリゾートホテルでは、リゾートシーズンで、明らかにトレーニングの足りないアルバイトさんが多数。
しかし夕食時は、きちんと下の子のために子ども用椅子と取り皿が用意されており、しかもその席は、ちゃんと大人の席の隣でした。

この違いは、しくみの違いだと思います。
スタッフの品質は明らかに前者の旅館の方が高いのです。
必ずしも高価なシステムを入れなくてもいいのです。この場合なら、ただ席札に、「大人○名、小人○名、幼児○名、乳児○名」などと、食事なしの子の人数も書き込むようにすればいいだけだと思います。幼児がいる場合は、席と食器を用意する、など簡単なマニュアルを作ればいい話。


こういうことを考えるのが、マネージャーの仕事です。
お客様の満足も高まり、スタッフもバタバタしなくてよくなります。

「サービスのマニュアル化」は、硬直化を招き、心のこもったものになりにくいと言われることもありますが、それ以前の問題もあることも多いのです。
経営者やマネージャーの方は、このような問題が起きていないかよくチェックするとともに、現場の方からも問題的や改善提案が起こってくるしくみや風土を作っていくことも検討してみましょう。

2009年8月13日

エレベーター・トークを身につけよう

こんにちは、創業支援相談員の加山晴猛です。

今はお盆の真っ最中で、帰省をしている方、ゆっくり休養をとって英気を養っていらっしゃる方など、様々なお盆を過ごされていることと思います。ここのところ、豪雨や地震による災害、季節はずれのインフルエンザの流行、天候不順による野菜類の高騰など、あまりいいニュースが聞こえてきませんが、この期間に日頃の疲れ癒し、お盆明け以降の秋の陣に向けて、心身共に十分にリフレッシュしてください。

さて、皆様は、「エレベーター・トーク」という言葉をきいたことがあるでしょうか?

いくらすばらしい商品やサービスを開発し、すばらしい事業計画を作成しても、その製品やサービスが期待通りに売れて、収益が得られないことには事業としては成立しません。つまり、起業・創業を目指している方はもちろんですが、会社員としてお勤めの方でも、自社の製品やサービス・自分のビジネスプランを、見込み客や上司、投資家にいかに効果的に伝えるかが非常に重要になるのです。

いくらすばらしい事業計画やマーケティング戦略を立案しても、それを相手に伝えることができなければ、そのプランはただの「絵に描いた餅」になってしまいます。特に、BtoBビジネス(法人向けビジネス)では、顧客の心理的効果による衝動買いは期待できませんので、製品やサービスの機能・品質、導入効果をいかに効率的・効果的に顧客に伝えるかが、ビジネスを成功に導く重要な要素になります。

一方、ビジネスの世界では、責任ある立場にあり有能な人ほど忙しいものです。そのような人たちに自分のビジネスプランを聞いてもらうためには、いかに短時間でその人の興味を引くような効果的な「つかみ」トークができるかが重要になります。たとえ、十分に時間を確保したプレゼンテーションの場であっても、「つかみ」に失敗すれば、聞き手はそれ以降のプレゼンテーションに対する興味を失ってしまい、次のステップに進む機会も失ってしまいます。

そのための「つかみ」トークのスキルが「エレベーター・トーク」です。エレベーターに乗っている程度の短い時間(1分程度)で言いたいことの要旨をわかりやすく伝える、ショート・プレゼンテーション技術のことです。れは、シリコンバレーの起業家が、投資家と同じエレベーターに偶然乗り合わせたフリをして、そのエレベーターが目的階につくまでの短時間にプレゼンテーションをしてしまうというところに由来した言葉です。

エレベータートークのポイントは、「短い時間で、端的にメリットを説明し、興味を持たせる」ことです。そして、その次のステップとして、本格的なプレゼンテーションの機会を得ることです。そのためには、聞き手にプレゼンテーションの内容(事業概要)についてのイメージや興味をかき立て、その結果や成果に期待感を抱かせることが重要になります。

この技術は、日頃の準備と訓練なくしては習得することができません。

起業・創業を計画されている人はもちろんのこと、会社勤めの方も、是非、自社の取り扱い製品やサービス、ビジネスプラン、業務改善提案等を3分程度にまとめて話す訓練を、日頃から繰り返し練習しておくことをおすすめします。

 

 

2009年8月 4日

「準備塾」盛り上がりました

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こんにちは。創業支援相談員の箕作千佐子(きさくちさこ)です。
ようやく梅雨明けしましたね。豪雨による被害のニュースを聞くと、雨すら怖い時代となってしまった気がします。

さて、「いつかは起業したい人のための準備塾」の最終回であった8月1日も、朝は豪雨でした。
私自身、「無事たどり着けるかな?」と不安に思うくらいの雨だったのに、有難いことにほとんどの方が出席くださいました。

準備塾、第3回、第4回では、ビジネスアイデアを広げて、そのうち1つに絞り、コンセプトに仕上げる、という作業を行いました。受講生の方は、すでにビジネスアイデアをお持ちの方もいる一方、まったくゼロから、という方もおられました。
これはこのセミナーのコンセプト通りで想定内ではあるのですが、正直、全員にうまくまとめていただけるかについては、少し不安にも思っておりました。

しかし、皆さん、熱心にワークやグループ討議に取り組み、最後にはそれぞれのビジネスのコンセプトを発表していただくことができました。
まだまだ創業のさわりの部分なので、それぞれ課題はあるものの、少なくとも、こうやってビジネスアイデアを考えていけばいいのだな、ということは大体お分かりいただけたかなと思います。
また、後半はグループ討議の時間を思い切ってたくさんとってみたところ、大変盛り上がり、楽しく有意義に過ごしていただけたようです。こういった場所で出会った仲間は、貴重な宝になるとも聞きます。

アンケートでも、4回シリーズ通して好意的な感想をいただきました。
ありがとうございます。でも、きっとご不満な点もあったかと思いますので、もしよかったら受講生の方は詳しいご感想をお寄せくださいね。

 

ところでお申込みも多く、ご好評いただいたということで、ほぼ同じセミナーを新長田のシューズプラザでも行います。

「いつかは起業したい人のための準備塾/シューズプラザ」

8月29日(土)
9月5日(土)
9月12日(土)
各回 10:30~13:00

今回は2.5時間×3回と、少し時間は圧縮されていますが、密度を濃くして同じ成果を上げられるよう頑張ります。
ご興味のある方はぜひお申込みください。お待ちしています。